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【 時間点+1 】
 今や海賊船はこちらの間近に迫ってきていた。全力で包囲の輪から逃れるよう船を動
かしているとはいえ、船足に劣る漁船ではいずれ追いつかれ、そして野蛮な海賊の一団
が乗り込んでくる姿が目に見えるようだ。
 漁師達もただ逃げるわけではなく、本来は攻撃的な大型魚類への対処として船尾に取
り付けた簡素な射出台から矢を撃ってはいるが、ただでさえ激しく揺れる甲板で、しかも
射手が滅多に弓など触った事もない一般の漁師では威嚇になっているかどうかさえ定か
ではない。海賊達も油断していた前回と違って今回の海賊の数も考えると、一度乗り込
まれてしまえば守る事のできない者が出るのは必至だ。
 君は威嚇の意味で船尾に立ち、状況を見守りながらルルとの会話を続けていた。
 『今のあなたはまだ魔法が使えると認識しただけです。身の内に宿った魔力をどう放出
させたらよいかもわからないはず。ですから今は、どのような効果を望むのか、それだけ
を最も単純な形で願ってください。私の力の及ぶ範囲で発現させてみましょう』
 迫って来る海賊船を目前にしながら君が望むことは?

  ・ 海賊船を破壊する(54へ
  ・ 海賊船の動きを妨害する(121へ
  ・ 漁船の速度を上げる(5へ