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【 時間点+5 】
 部屋の中は、まるで森林かと思えるほどの樹木に満ち、初めから無かったのか成長す
る植物の力で破壊されたのか、天井が崩れ開けた空から陽光(あるいは月光)が差して
いた。そこに様々な色彩の花が咲き乱れていることこそが、アデルの研究と推測の正し
かったことを実証できているのではないかと思える。
 もしかしたら目的の種子がこの中にあるかもしれないと考えた君は、まず種子が露出し
ていてわかりやすい植物のものから採取していくことにした。無論、君には種子の区別な
どつかないからその数も相当なものになってしまうが、採取後についてはアデルに任せる
他はない。
 そういえば先ほどからルルが何か叫んでいるようだが、こんな場所で何の心配がある
のだろう。そんなことをぼんやりと思いながらまた別の種に手を伸ばす。と、その時、腕に
痛みがはしった。棘でも生えていたのかもしれないと傷を確認しようとするが、腕が上が
らなかった。何故か力が入らない。すでに棘の刺さったような痛みは薄れ、代わりに痺れ
を感じ始めるようになってきた。
 そして次の痛みが訪れたのは腕ではなく首筋だった。さすがに棘のわけはない激痛が
君の意識を急激に覚醒させていき、耳元で叫ばれたようなルルの声で我に返った時に
君の目が捉えたのは、二の腕全体を包む透明な塊だった。
 光の反射が形作る輪郭と感触から推測すると、その塊はぶよぶよとした球状の胴体を
もち、細長く先の尖った脚が胴体の左右から4本ずつ生えていることから、蜘蛛のような
生物を想像させた。
 君の覚醒により、その奇怪な生物は身体から跳び離れた。だが君の利き腕を痺れさせ
た毒の効力はまだしばらく消えそうにない。このまま戦う場合は「技巧力」を1点低下させ
た状態でおこなわなければならない。

   幻惑の蜘蛛(マインド・シーカー) 戦闘力:7 HP:6 

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 もし逃げ出す場合、
  ・ 背後の扉(向かって右側)から出るなら(170へ
  ・ 背後の扉(向かって左側)から出るなら(243へ
  ・ 奥にある扉から出るなら(266へ)