17 

【 時間点+1 】
 君はこの洞窟に入ってから最も大きな地下空洞に踏み込んだ。
 大きく歪んだ長方形に近いこの空洞には、周囲を囲む壁のあちこちから細く地下水が流
れ込み、幾つもの池を形作っていた。
 『これだけの水があると、例え地中でも気分が晴れて嬉しいわ』
 ルルの喜ぶ声が伝わってきた。
 君がルルを発見した場所が祭壇内に隠された聖水の中だったと聞かされれば、精剣ア
ールイヴァリルとしての彼女の属性が水だということも腑に落ちた。
 水でさえあれば海水だろうが毒液だろうが影響を受けないばかりか、長く浸しておけば
浄化も可能だというから、古の昔に称された「生けるものたちの剣」「生命を育む女神」の
異名も伊達ではないと言える。
 だからといって、剣を雨露に濡らしたままでいれば拭き取れと注文をつけるような神経質
なところもあるのがまた難しいところだ。
 この空洞から四方に伸びる横穴は合わせて5本。そのうち2本は足場も不安定で急な斜
面となっており、天井近くで白い蝙蝠の舞う方は今の装備で登る事などできそうもない。
 また1本は隣り合った広い空洞に繋がっていて、1本はほぼ直線だが起伏が激しく先が
見えない。残る1本はこれまでの半分ほどの高さしかない狭いもので、屈んで通ることに
なりそうだ。 

  ・ 隣り合った空洞に向かうなら(104へ
  ・ 起伏の激しい穴を進むなら(85へ
  ・ 狭い穴を進むなら(29へ
  ・ 斜面を上っていくなら(53へ
  ・ 登山用具を所持しており、最も急な穴を進むなら(10へ