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【 時間点+3 】
 つらら状に地面から突き出た岩だけを頼りに、足を滑らせれば只では済みそうにない
荒れた斜面を降りていく。その足取りはどうしても遅々としたものにならざるを得ない。
 そして気がつけば、あたりの地肌一面に何か粘液のようなものが付着してくるようにな
り、悪臭も漂い出している。ふと君が気配を感じて頭上を見上げると、灯りが照らし出し
た天井付近には何か白いものが蠢き、あるいは羽根を広げて宙を舞っていた。
 『見た事がない色ですが、おそらく蝙蝠の一種ではないでしょうか』
 見慣れぬものを目にして疑念を抱く君にルルが告げた。
 君の記憶に残っている限り白い蝙蝠など見かけたことはなく、普通の蝙蝠ではないと
考えられたが、今のところ襲いかかってくる気配はないし、さすがにこの状態では剣を振
るうことすら難しい。
 斜面の半ばに到ろうかという今となってはもう降り切ってしまう方が早いと考えた君は、
最後まで蝙蝠が襲ってこない事を祈りながらまた一歩足を踏み出した。
 
 着実に斜面を降りることに成功するかどうか「技巧力チェック」をおこなうこと。 

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