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【 時間点+2 】
 君は「投映」の魔法を使った。MPを4点減らすこと(それでMPが0になったら気絶し、
意識を取り戻す前に14へ直行だ)すると君の周囲に光を反射して輝きながら水の粒子
が集まり始め、やがて密集して壁のようになった。透けて見える外の景色はやはり直接
見るよりも鮮明度で劣るものの、それでも充分な視覚を得られている。その姿を自分で
外側から見られるわけではないのが多少不安ではあったが、ルルも『大丈夫。よほどの
ことがなければあなたの姿を見られることはありません』と言ってくれているから、問題
はないのだろう。ただし『保持できる時間には注意してくださいね』と付け足すのも忘れ
はしなかったが。
 ともあれ、これでこの小船には誰も乗っていないように見えていることになる。漂泊の
態を装いながら海賊船に接近しなければならないことについては、幸い風向きが君に味
方をしてくれたおかげで、無事に海賊船の船尾に設けられていた梯子に取り付くことに
成功した。(375へ