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 君は殺気をまとって迫る海賊をその場で待ち受けた。だが最初に対峙した海賊はその
場に倒れ伏している仲間を見て臆したのか、武器は構えているものの間合いをとったま
まこちらを睨みつけて口汚く罵るのみで、同様に2人目も君の背後に回りこみながら攻
撃を仕掛けてはこない。そうしているうちに禿頭の巨体が姿を現し、君と数歩の距離をお
いて正面に立った。肩に担ぎ上げていた巨大な戦斧を地に下ろすと、足場にした木箱が
折れる寸前の悲鳴をあげた。
 間近で見る巨漢の背は君よりも頭2つ分以上大きく、赤銅色に焼けた肌にでっぷりとし
た腹が風船のように張ってはいるが、この場に向かってくる際の速度から考えれば動き
が鈍いと侮るわけにはいかない。
「てめぇは誰だ?」
 その外見に相応しく割れ鐘のような野太い大声だ。その誰何に君が口を開くより先に
巨漢は再び口を開いた。
「いいや、どうせてめぇも遺跡泥棒みてぇなもんだろ?同業に名を告げる奴なんかいねぇ
よな。それより問題は俺が預かった子分どもをてめぇが殺っちまったってことだ」
 そう言うと巨漢は仲間の死体を見下ろした。  
「俺としてもこの責任はとらねぇわけにはいかねぇしな。そこで一応訊いてやる。てめぇ自
身の命と、そのとんでもなく高そうな剣。どっちが大事だ?」
 遺跡探索のみならず海賊の駆逐も行おうとしている君からすれば答えるまでもない問
いだが、どう応じる?

  ・ 自分の命が大事だと答える(200へ
  ・ 剣が大事だと答える(325へ
  ・ 両方大事だと告げて先制攻撃を仕掛ける(269へ