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 『以前に使った時と同じように、できるだけ具体的なイメージをお願いします』
 君はルルに促されながら、まずは凪の海のように広がる水のイメージを脳裏に浮かべ
た。ルルという精剣から得た魔力源である以上、水のイメージが根本にあるのはどんな
魔法を使う場合でも変わらない。
 わけのわからぬままに使用した前回とは異なり、君の身体から力の塊がルルに流れ
込んでいくのがおぼろげに感じられる。この流れを君自身の力のみで制御し、ルルに依
存せずに特定の現象として固定化、放出できるようになって初めてその魔法を習得した
ことになるのだとルルは言う。
 初めて魔法を使用してから少し経った頃、君には素質があるとルルが告げたことがあ
る。だからこそ最初に手本を示すだけでもなんとか習得が可能になるのだと。
 そして今、君の中から導き出された魔力は空中に渦を巻きながら凝縮する水流を生み
出し、次の瞬間、刃のように広がりつつ君の前方へ放たれた!!

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   初級上位の水精魔法 

 「水の刃・散(アクア・ヴェール
 「水の刃」を扇状に射出し、範囲内の対象にサイコロ1個分のダメージを与える。
 対象:一定範囲内(ゲーム中に記載されていなければ最大3体)
 消費MP:4

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 以後、君はこの魔法を必要に応じて用いることができる。しっかり覚えておくこと。なお、
今回に限っては消費MPが不足していたとしてもルルが肩代わりしてくれる。

 放たれた水の刃は、前方の空間に潜んでいた謎の生物にダメージを与えた。その影響
か、水流を遮っていた空間が揺らめく陽炎へと視認できるようになり、次第に質感を増して
いくとやがて床に影を落とす実体と化した。その姿は透明な身体を持つ蜘蛛のようで、内
臓は胴体の中心に浮かんでいた。
 完全に実体を晒したその生物は、鋭い棘状の先端をもつ複数の脚で君に襲いかかって
くる。

   幻惑の蜘蛛(マインド・シーカー) 戦闘力:7 HP:6 

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