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扉を両手で押すと、岩と岩が擦れ合う音をさせて扉は開く。
 その向こうにあったのは、両腕を広げたほどの幅がある階段だった。
 階段は下っており、その先は闇の中に消えている。
 暗闇に躊躇した君があたりを見回すと、幸いにも扉の裏側に古びたランタンと
火口箱、予備の油が入った袋が見つかる。
 いつから置かれていたものかは不明だが、なんとか使用できる状態であった
ことには自らの幸運を喜ぶしかない。
 君はいまいち定かではない記憶を頼りに明かりを灯すことに成功し、階段を
下ることにする。
 以降、別の光源が無い状態では常にランタンを持つ一方の手が使用不能で
あることに注意せよ


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