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酔いが回ってしまった君は、よくわからない独り言や鼻歌を口にしながら
通路の壁にもたれかかった。
 目覚めてからここまで、理由さえわからずに長時間、狭く暗い空間にいた疲労
のほどは計り知れない。
 少しの酒でタガが外れてしまっても無理は無いと言えよう。
 次第に緊張感を失い、空腹を満たすためにまた酒を飲んでいるうちに、注意して
いた暗闇に変化が起きていたことにも気づけない状態になっていく。
 その暗闇から、鼻を鳴らしつつ子供サイズの影が現れ、君に近寄ってきている
ことにも、当然気づくことはなかった。


 ここで「運試し」をおこない、自らの運命を決定せよ。
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