1 君が目覚めると、そこは圧迫感を感じる深い闇の中だった。 頭をめぐらせてみれば、わずかに天井の隙間から入り込む光のおかげで、ここが どうやら岩を固めて造られた狭い部屋であり、その中央にある岩の台座のような 場所で横になっていたとわかる。 何故こんなところで自分は目覚めねばならなかったのか。 そして何よりも自分は誰なのか。 疑問と不安が心中で喚き立てるが、君は自然に深呼吸をして気持ちを落ち着け、 ゆっくりと立ち上がった。 天井までは君の身長を倍するくらいの距離がある。 改めて自分の身を確かめてみれば、素朴な布の衣服と、奇跡のように懐にしまって あった幾許かのコインのみが唯一の持ち物。 非常に心細い状態ながらも、身体に傷ひとつ無い事に安堵を覚えた君は・・・ ・ 室内を調べてみる(7へ) ・ 大声をあげてみる(24へ) |