岩の壁に囲まれた室内、いわば岩室とでも言うべき空間を調べてみると、 そこは
一辺が数メートルほどのほぼ正方形をしており、一方の壁に扉のような切れ込みが
見つかった。
 岩室の中央に置かれているのは、君の横たわっていた台座のようなもの。
 台座の周囲には幾つもの陶器が並べられ、かつては名称が与えられていたかも
しれない何かの残骸があったが、今の君に役立ちそうな物は見当たらない。

 君はこの場所に見切りをつけ、外に出るために切れ込みを調べてみた。
 すると壁に面した地面にレバーのようなものがあり、それを引くことで切れ込みに
囲まれた箇所の壁が奥に跳ね上がって、通路への開口部となった。つまりはこれが
ここでの扉ということだろう。
 その先に現れた通路はやはり暗いままで、まっすぐに続いているようだ。
 君は覚悟を決め、闇の中に足を踏み出した。
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