538 君は遺跡で入手した魔法のリンゴをテーブルの上に置いた。リンゴの大樹の部屋が荒 らされていなかったところから、海賊にとっても初めて見るものであることは間違いないは ずだ。 「それはなんだ?まさか見た目どおりではないだろう?」 君がリンゴの効果を伝え始めると、船長はおもむろに懐から取り出したナイフをリンゴに 突き刺し、口元に運ぶと一気にかぶりついた。 「……これは美味いな。それにお前が言ったとおり、特殊な力があるようだ」 そのまま食べ切った船長は「いい物を持ってきてくれた」とテーブル上にあったコインを 無造作に放った。君が掴んだのは1枚の金貨だ。だがこれを受け取ることは彼らにとって 会話の終了を意味しているはずだ。何事もなく部屋を出るつもりなら無駄に長居すべきで はない。 『彼と戦うつもりではなかったのですか?』 ここまで沈黙していたルルが疑問を投げかけたのは、君がこの部屋に入ったそもそもの 理由からすれば当然だろう。 ・ このまま部屋を出て行くなら(476へ) ・ やはり攻撃をしかけるなら(554へ) |