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 間一髪、君は海賊達より先に部屋を飛び出し、静かに扉を閉めた。耳を扉に付けるとど
うやら連中は天井に穴を開けた犯人を捜して船首の方に行ってしまったが、こうなればも
う甲板を含めこの層にいること自体が危険だ。君が通路を進み突き当たりの扉をゆっくり
と開けると、そこは酒場にも似た海賊船の食堂だと思われる広い部屋になっていた。幾つ
か目に入る扉の位置からすると、先ほどの海賊達はこの場にいたらしいとわかる。そして
今は目の前に見えるカウンターの内側で、黙々と食器を片付けている男だけが1人残って
いた。こちらに背を向けている体格のいい男は海賊達の料理人ということだろうか。
 この部屋には上層と下層への階段も据え付けられており、上り階段は目の前のカウンタ
ーを静かに乗り越えれば気づかれずに辿り着ける場所にあるが、下り階段はカウンターを
越えてさらに部屋の反対側まで行かなければならず、この料理人に見つからずに辿り着く
のはかなり難しい。さもなければまず料理人の不意を突いて倒してしまうべきか。

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  ・ 下層への階段へ向かう(485へ)