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 君は料理人の言葉を信じ、娘を救おうとすることをやめた。もし本当にこの船でしか身
の落ち着く場所がないとしたら、娘は君の助けを必要とはしていないということになる。
ましてや町に連れ帰ってもその後どうすればいいのだろう。君自身が記憶探しを続ける
流浪の身であるというのに。できることなら一度話をしてみたいが、そのためには目の前
の料理人を含めてあと何人の海賊を倒さなければならないのだろう。
『いいのですか?本当に』
 ルルに頷きだけを返した君は、料理人に先導されて甲板へと向かった。(497へ)