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【 時間点+1 】
 待ち合わせ場所の周辺を少し歩き回ってみると、岩場を下って海岸に降りる階段の手
前に生えた木の枝に1枚の布が縛り付けてあった。それを解いてみると、炭のようなもの
で殴り書きした文字が書かれている。

 「 入り口は階段の脇 」

 この場所で何があったのかはわからないが、とにかく名前を聞くよりも前に青年は何処
かへ行ってしまった。だが相当に焦っていたというのは事実のような気もする。罠である
可能性も考えてみたが、そもそも君と青年との間には何の関わりも存在しないと思われる
以上、いくら考えてもわかるはずがなかった。それでも無理に推測するならば、青年が馬
鹿正直に君を信じ、追ってきてくれるものと考えて1人で先走ってしまったのだろうというこ
とくらいか。
 青年の行動に嘆息しつつも見捨ててしまうことはできないのが、君の美徳であり悪い癖
でもあった。なによりあの青年が何故君に頼ってきたのかという疑問も残る。
 『追うのですか?』
 ルルに問われる前に心は決まっている。
 とはいえ、その前にしておくべきことはないだろうか。 

  ・ このまま急いで青年を追うなら(15へ
  ・ まずは酒場で青年の事を訊いてみるなら(74へ
  ・ ひとまず自分の装備を取りに宿へ戻るなら(49へ