282 その液体を飲み込んでしばらくすると腹が熱くなり、次第に体温が上昇し始めた。やが て汗が噴き出すほどに熱が高まると、ルルが心配げに声をかけてきた。 『発熱しているようですが、大丈夫ですか?』 身体は熱いが、何故か気分的には悪くない。それどころかむしろ動作だけを考えれば 普段よりも調子が良い気がする。どういうわけかこの液体は君の身体能力を一時的に 増加させる働きがあったようだ。以後「時間点」が10点増えるまでの間、戦闘時の君の 「技巧力」(戦闘力)を1点上昇させることができる。 かなりの賭けでもあったが、今回は上手い具合に成功したようだ。 もうこの部屋には見るべきものも無く、君は部屋の外に出た。(279へ) |