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 君はアデルに、もう少し探索を続けて様子を見たいと告げた。
 ここまでの状況を思い返してみても、たんなる自然の洞穴を通ってきただけに過ぎず、こ
の先に眠っていると思われる古代遺跡の状況が全くわからないからだ。
 その遺跡がアデルの欲する貴重な薬草の栽培施設だったとでもいうなら特に問題はなさ
そうだが、実際のところは踏み込んでみなくては何もわからない。そして古代遺跡というもの
には往々にしてかなりの危険が潜んでいるものだ。
 これまでの経験を経て、君はそう実感できるようになってきていた。(107へ