126 小部屋の扉を開けると、その先には突きあたりが霞むほどに長い通路が伸びていた。 『方角と距離を考えると、ここはもう海中のはずです』 ルルの感覚を信じるならば(これまでの経験上、疑う余地は皆無なのだが)この通路 は海の底に作られているようだ。遺跡と呼ばれるような年月を経ても水漏れひとつして いる様子がない以上、構造に問題は無いはずだが、やはり海底を何の準備も無く歩い ていくと思うと不安が過ぎるのは避けられなかった。 『心配することはありません。私を身に付けてさえいてくれれば命に関わることにはな りませんから』 思わず腰に佩いたルルの柄を握る手に力が入る。 『抱きかかえていてくれても構いませんよ?』 ルルが人であったなら笑顔を見せただろう。その気遣いに心が落ち着く。 ・ 通路の先へ進むなら(140へ) ・ 封じられた扉の前まで引き返すなら(211へ) なお、こちら側から透明な壁を通る際はもうキーワードを解く必要は無い。 |