３　

【　時間点＋２　】
　いよいよ海賊は威勢を増して漁船に鉤爪付きのロープを投げ込み始めた。そのロープ
で船同士を繋ぎ、間に板を渡して乗り込んでくるのが海賊の常套手段だ。
　ロープを断ち切ろうとすれば矢が放たれるため、こうなっては容易に立ち振る舞うこと
もできなくなる。
　船の後部に陣取り、飛んでくる矢を切り払いつつ海賊の乗り込んでくるのを防いでいた
君だが、誰が見てもこの状況は多勢に無勢だった。
　すでに視界の端では、漁船の１隻に海賊が飛び移る光景をとらえている。
　海賊の目的が収穫した海産物だろうと予想された時点で、直接戦闘しなければならない
状況に陥ったら無茶をせず降伏するよう指示はしておいたものの、実際はどうなるか。
　気が逸れたその時、自分の感覚かルルのそれか、殺気を感じた君が咄嗟にルルを構え
て振り返ると、船の左舷から船上に乗り込んだ海賊の１人が、ちょうど曲剣を抜くところだっ
た。出来る限り速やかに撃退しなければ、後続の海賊が乗り込む隙を与えてしまうことに
なるだろう。

　　　海賊（イーグラー）　戦闘力：６　ＨＰ：６

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