魔性の血胤 〜異端の繰手と嘆きの剣 U〜 


『 始めに 』

 この作品は、「異端の操手と嘆きの剣」(以降「異端」と称す)の主人公が経験した冒険
の1つとして作ったものです。従って基本的には「異端」を終了したキャラクターデータをそ
のまま用いるのが望ましい……ハズなのですが、今回から新たに追加及び仕様変更され
たルールがかなりありますので、所持品以外は改めて作成してもらった方がよいかもしれ
ません(あるいは特徴的な能力値だけはそのまま活かす等々)


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『 キャラクターメイキング 』

 最初に、この物語における君の分身を作ってもらう。 そのためには以下の能力を決め、
その数値を記録しておくこと。

 まずは各能力ごとにサイコロを1個振り、その出目に6を足した値を求める。これを基本能力の
「原点」とする。この値は様々な状況によって増減するが「原点」だけは記録しておくこと。

 「技巧力」・・・主に肉体の器用さ、俊敏さを表す。
 「体力」・・・主に肉体の頑健さ、力強さを表す。
 「精神力」・・・主に精神的な強さ、根性を表す。
 「知覚力」・・・主に五感の鋭さを表す。
 「強運(運)」 ・・・運の強さを表す。

 次に、生命力(HP)と精神力(MP)も以下のように決めておくこと。

 「HP」・・・「体力」+12
 「MP」・・・「精神力」+12−「体力」

 「MP」については、魔力を用いる場合や精神的なダメージを負った場合にのみ使用され、
「HP」と同様に0になれば意識を失ってしまう。これは死亡という意味ではないが、今作では
ほぼ死亡と同様の結果が待っている。つまりは項目数14へ行く可能性が高い。
 また「HP」「MP」はそれぞれ「体力」「精神力」の増加に伴って原点も変化させて構わない。

 次に、今回の冒険から導入される「経験点」について。
 これは戦闘を行って勝利する度、自動的に1点。あるいは特別な経験をした際にも指定さ
れた点数が得られ、10点溜まる度に「基本能力」どれか1つの「原点」を1点上昇させること
ができる。ただしすでに「原点」の最大値である12点になっている場合は上昇させられない。
 また上昇させられるのは冒険を成功して終えた場合の1回のみ。つまり冒険の終了時に
「THE END」以外の記載(「GOOD END」あるいは「TRUE END」)があることが条件と
なる。例え10点溜まっていても、理想的な終幕を迎えていなければ「経験点」は全て失われ、
再び冒険を行なう際には最初から蓄積していかなければならない。

 最後に、君の所有する「装備」と最初の「所持金」として持っている銀貨の枚数を決めておく。
 特に君が以前の冒険で手に入れた「アールイヴァリル」(愛称"ルル")という魔法の剣につ
いてはしっかりその能力を覚えておくこと。

 「アールイヴァリル」を用いて戦う際は「技巧力」を1点上昇させ「精神チェック」を要するよう
な判定時には「精神力」を1点増加した状態で判定できる。またその研ぎ澄まされた刃は通
常の2点ではなく3点のダメージを与える。 さらに一度の冒険で1回に限り、剣を手に念じる
ことにより身体的な異常を回復させるか、HPを全快させるという治癒の力があり、なおかつ
この剣と直に接していれば、身体に必要な最低限の水分を自動的に補給できる。 それ以外
の能力もあると思われるが、それは冒険を進めるうちに明らかにされるだろう。

 他の装備については、前回の冒険で入手したアイテム類に加え、基本的な旅の道具として
「火口箱と着火具」「松明」「ロープ」「蝋燭」「ランタンと油」「気付け用の酒」「毛布」「水袋」
「携帯保存食(3食分)」等を背負い袋に入れて所持している。

 「所持金(銀貨)」・・・60−「技巧力」「体力」「知覚力」「精神力」「強運」の合計

 つまり能力が高ければ高いほど、最初の「所持金」は少なくなる。 「地獄の沙汰も金次第」
と言われるくらいには重要な要素だ。ただし前回の冒険を終えていればその金額をそのまま
持ち越しても構わない。
 なお、ここで使用される貨幣は銅貨、銀貨、金貨の3種類があり、価値としては銅貨10枚
で銀貨1枚。銀貨10枚で金貨1枚となる。

 
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『 ゲームのルール 』

 このゲームで戦闘になった場合、不意打ちの場合を除いて「技巧力」(敵の場合は
「戦闘力」)の高い方が先手をとる。そしてもし互いの値が同じであれば、先手は君
となる。

 戦闘時にはサイコロを2個振り、その出目の合計を自分の「技巧力」に加える(こ
の値を「戦闘力」とする)
 さらにもう1度振った出目を相手の「技巧力」(あるいは「戦闘力」)に加え、両
者の値を比べて上回った方の攻撃が成功する。
 ただしその際のサイコロの出目が12(6ゾロ)だった場合、その攻撃は特に効果
的なものとなり、さらにサイコロを2個振って【決定的効果表】の効果を適用できる。
 もし敵の攻撃で6ゾロが出た場合はプレイヤーキャラに対して同様に適用する。
 ただしこのルールはあくまでもオプションとし、使用するかどうかは自由とする。

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【決定的効果表】
 (出目)
 2〜4  ・・・戦闘終了時まで相手の「技巧力」(戦闘力)を1点低下させる。
 5〜9  ・・・次の攻撃時に相手の振るサイコロを1個だけにする。
 10〜12・・・戦闘終了時まで相手のダメージを1点低下させる(最低1点)

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 またサイコロの出目が2(ピンゾロ)だった場合、例え相手の判定値を上回ったと
しても、攻撃は必ず失敗してしまう。

 攻撃が命中すれば相手のHPを2点減らすことができ、互いに攻撃を繰り返して
先にHPが0になった方が敗北(死亡)となる。

 なお、攻撃を命中させた時には「強運チェック」を行っても構わない。
これは自らの運の強さに賭けるもので、サイコロ2個を振った出目が自分の「強運」以
下の値であれば、相手のHPを通常よりも1点多く減らすことができる。

 「強運チェック」は敵からの攻撃が命中した場合にもおこなうことができ、成功すれ
ば逆にダメージは1点分軽減される。
 ただし「強運チェック」を一度おこなうごとに「強運」は1点ずつ減っていく。
 ゲーム中でこの値が回復する事は滅多に無いうえ、戦闘以外の場面で必要に迫られる
事もあるため、頼り過ぎるべきではないだろう。

 なお「強運チェック」と同様の手順で他の基本能力を用いた判定も行う場合があり、
使用する能力によって「体力チェック」や「知覚力チェック」と呼ぶ。
 その場合には「強運チェック」と異なり数値の低下は無い。

 相手が複数の場合、1体ずつ順番に戦う(手順は変わらない)ものと、同時に戦わな
ければならないものとの2種類がある。そして同時に戦う場合、各々の相手とサイコロ
を振り合い「戦闘力」を比較するのは変わらないが、それでもし両方に対して自分の数
値が上回ったとしても、ダメージを与えられるのは一方のみ。もう一方に対してはたん
に攻撃の回避に成功したというだけとなる。

 戦闘等によるダメージの回復に関しては様々な機会が設けられているが、ほとんどの
場合、休息(睡眠)あるいは治療薬(あるいは魔法的なもの)を使用した場合になるだ
ろう(休息による回復については後述)
 治療薬等のアイテムや魔法による回復手段を用いる場合、戦闘中であれば1度の攻撃
と引き替えにする必要がある。従ってルール通りにサイコロを振り合った際、例えこち
らの「戦闘力」が勝っていたとしても、回避に成功したというだけでダメージは与えら
れない。

 以上が基本となるルールだが、今回はもう1つ特別なルールがある。それは「時間点」
と言って、行動を行った際に要する時間を便宜的に示したものだ。「時間点」は累積し
て加算され、5点でおよそ1時間、100点で丸1日が経過したものとする。
 ゲーム中では「時間点」が25点ごとに空腹となり、そのつど食糧を口にしなければ
25点ごとに「HP」が1点減少する。
 宿に戻るか、身の危険の無い場所(そう記載された場所)で「時間点」を一定数以上
費やし、睡眠を含んだ休息をとれば最大HPの半分に等しいHPを回復させることがで
きるが、行えるのは1日(「時間点」が100点ごと)に1回限りとする。


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 準備を終えたなら、1へ進んで冒険を始めよ!

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