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扉を開けると、そこは奥に向かって細長い部屋になっており、棒切れのような
ものが散乱している。
だが今の君にそんなものをしっかり確認している余裕はない。
何故なら、部屋の両側に並んだ布袋のようなものがほどけて床に落ち、死体
としか見えない醜悪な物体が一斉に身動きを始めたからだ。
彼らは皮のベルトで壁に拘束されているようだが、当然、劣化しているだろうから、
その拘束力の程は定かではない。
・ 慌てて扉を閉めるなら(
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・ しばらく様子を伺うなら(
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