十六夜の花嫁

 ☆はじめに
生まれついての吸血鬼、いや吸血種の一族に生まれた主人公は人間から配偶者を得る儀式を行わないと里に帰れない。
吸血種でない人間を配偶者とする為には同化の儀式を経なければならない。
同化の儀式を成功させる為には一定期間で同化の儀式に耐えられるよう調教しなければならない。

と言うのがゲームの発端です。
プレイヤーは主人公たる吸血種の若者となって一ヶ月で目を付けた女性に夜這いをかけあれやこれやで同化に耐えられるよう調教します。

調教と言っても細かいパラメータがあるわけではなく行動選択式による行為エスカレート式SLGです。

元々この手のSLGは面倒くさいので買わないのですがあまりにグラフィックが美麗だった為購入してしまいました。

思えば美麗グラフィックに騙されて何本ミンクのゲームを買ったことか。
今回はアタリだと良いなぁと思いましたが巷のレビューサイトでは絶賛に近い評価なので実は鉄板買いでもあります。
SLGになじめると良いのだけれど・・・
実際には如何に?
 ☆内容など
プロローグで同化の儀式や自分が行う「吸血」についての知識がないばかりに好きになった人間の女性を廃人にしてしまった主人公、一族からは従来長い時間をかけて行う儀式を一月という期限を切られやむなく街に花嫁候補を探しに出ます。

基本的には町や駅前、公園と行った場所に行くことでヒロイン候補と出会い、相手の住む場所を知り夜になるとドラキュラよろしく夜這いをかけてエッチするというのが基本的なシステムです。

登場ヒロインは6人。
謎の男達に追われているところを出会う、行方不明の幼馴染みに似た面影を持つ謎の女性「いより」。
なかなか関係が進まない恋人との関係に悩んでいる大金持ちのお嬢様「縁」。
公園でぐったりしているところを主人公が助けたことで知り合う長期入院中の少女「珠希」。
珠希が入院している病院の看護婦「淑音」。
主人公の秘密を知っているようなそぶりの女子高生「彩美」。
主人公の花嫁捜しをあれこれとサポートする秘書兼ボディガードの「御琴」。

このうち御琴は半隠しキャラで、あるヒロインをクリアすることで攻略可能になります。

ゲームは出会いから居所を知るADVモードと夜になってから行う夜這いモードにおおまかに分けられます。
知り合ってからは昼間に会うとイベントが発生することもあり、またキャラによっては同意があれば吸血も可能です。

このゲームのメインは夜間に行う夜這いモードです。

いわゆる行為選択型調教SLGですがこの種のシステムの常として行為を進めると耐久度が減り、また行為をエスカレートさせると可能な行動が増えるという物です。
これに主人公の不満度、ヒロイン側の同化度、耐久度、親密度、淫乱度などのパラメータが組み合わさってゲームが進みます。

ゲームに於けるハッピーエンドである「花嫁候補を花嫁とする為の儀式の成功」には淫乱度と親密度が一定の数値に達していることが条件になるのでこの二種類の数値を上げることが目的になります。

キャラ設定やストーリー、詳しいところはメーカーサイトをご覧下さい。

   メーカーサイト

 ☆グラフィック
グラフィックはミンクの看板原画マンであるINO氏です。
元々可愛らしくも肉感的な体を描かせたら絶品という人ですが今回もその原画力は遺憾なく発揮されています。

また原画力だけではなくグラフィック化のテクノロジーも素晴らしく、グラフィックの品質は正にスバラシイのひとことです。
絵の枚数も多いし、言うことはありません。

敢えて言うとエッチ系のイベント以外がほとんど無いので普通のイベントも増やして欲しかった。
 ☆サウンド
音声はヒロインフルボイス。
演技のレベルにも問題はなく音楽も耳障りでもなく印象には残りませんでしたがゲームの邪魔になるような物ではなく合っていたと思います。
効果音はなかったかな。


 ☆システム
システムは朝と夜に行動選択が出て朝は行き先、夜は夜這い先の選択です。

昼間の行動選択は「行き先を決定」→「行った先でイベントが起きれば行動選択」です。
この辺は普通のADVと同じですね。
吸血への同意を貰っていれば昼間の行動時に吸血をすることも可能です。

夜は夜這い可能なヒロインのリストが表示されどこに行くか、若しくは行かないかの選択です。

システム的なことで特筆すべきはこのゲーム、ロードに関する機能が豊富なことでしょう。

ゲーム的に夜這い行動時の行動選択での結果が大きく変わるので試行錯誤が肝心です。
その為この試行錯誤を最大限バックアップする為に特殊なロード機能が満載です。
通常のセーブ・ロードのみならず最大5つまで選択肢を遡ることが出来る選択肢ロード、日付を遡る「〜日前に戻る」があります。
夜這い時の選択を誤って暴走→廃人化、と言うのが基本的な負けパターンですのでこの選択肢ロードは大変助かります。

試行錯誤するゲーム性のくせにプレイする人の負担を考えていないゲームが多い中「判っている」仕様と言えますね。

セーブロード画面がやや重めなのは保存する情報が多いからでしょうか。
 ☆総
陵辱でない調教ゲームとしては出色の出来と言えるでしょう。
美麗なグラフィックと凝ったゲームシステム、難しめながらコツがわかれば何とかなる難易度のバランス、システムを殺さない程度のシナリオとバランスよく高度にまとまったゲームです。

勿論欠点がない訳ではありません。
特にシナリオの弱さが気になります。
ゲーム内容がシビアで面倒な割にあっさりしたエピローグは達成感が薄く次のヒロインを是非!と言う気にはあまりなりません。
恐らくノーヒントでプレイするなら最初の一人のハッピーエンドを見ることはかなり難しいでしょう。
この難しさが「後ちょっとなんだけど、あーっっ!」と言う難易度なので面白くもありストレスが溜まりもすると言うレベルなのでちょっと厄介です。

そこまでしてクリアしてしれっとしたエピローグだとやはりちょっとがっかりしてしまいますね。

難易度的には上にも書いたようにぎりぎりです。
攻略のコツを知らないとかなり手こずると思いますが一度上手く行くと何が悪いのかがある程度判るようになると思いますので失敗したとしてもやり直しは比較的容易でしょう。
イライラすることはあると思いますが何とかなるレベルだと私も思います。

夜這いシーンでは耐久度の問題から行うことが出来ないコマンドもあると思いますが、全員のハッピーエンドを見ると行っていない行為も含めて全ての行為を見ることが出来るモードが開くので気にせずやってよいと思います。

昼間のイベントは基本的に昼間毎日会いに行くことで問題なく見ることが出来ると思います。
キャラによっては会えなくなったり昼間に吸血が出来たりしますが大きく異なる点はないと思います。
ADVモードはとやかく言うほどのものではありません。

花嫁を選び同化するという設定はこのシステムを行かす為のモチベーションに過ぎないものではありますが当たり障りのないシナリオとはいえあると無いとでは大違いですし、基本的に和姦なので鬼畜系が駄目な人もOK。

美麗なグラフィックとエッチなシステムが気に入ったら多少の難易度は気にせずガンガン遊ぶ方が楽しいです。
そう言う方にはお勧め。

 ☆お気に入り
御琴
主人公の花嫁捜しのサポートから護衛まで八面六臂の大活躍です。
ちょっと冷ために見える御琴がだんだん優しくなったり従ってくれるようになるのが可愛い。
唯一の眼鏡っ子(?)でもあります。
 ☆ハッピーエン度

    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 ☆点数

    90

 ☆攻略メモ
このゲームは攻略が少し難しいので私がプレイしたときに感じたメモなどを列挙しておきます。
ネタバレに近いので自力攻略を目指す人は見なくて良いです。
↓以下しばらく改行














○基本情報
 基本的に主人公の不満度が50を超えた辺りで行為中に特定の行動を選択すると吸血をしてしまいます。
 逆に不満度が一定値を超えていても吸血を行わない行動を取れば行いません。
 このことを利用して親密度や淫乱度を上げつつ吸血を行わない、と言うことも可能です。
 吸血が起こるのは主に挿入系のコマンドです。

 最終日に例え花嫁候補が生きていても耐久度が10以下だと花嫁として指名出来ません。
 最終日には最低でも10以上耐久度が残るように調節しましょう。

 ゲーム中のアドバイスにもあるように花嫁候補と吸血候補のパートナーとして最低2人は用意しましょう。
 パートナーのお薦めは縁です。
 縁は昼間の吸血が出来ない替わりに耐久度の上限が高く、同化速度も速いので比較的
 行為中の吸血に耐えてくれます。

 珠希と淑音のみお互いが必須イベントのトリガーなのでどちらを攻略するにしても必要です。
 御琴のパートナーはいよりにしましょう。

 ハッピーエンドの必須パラメータはいより以外が親密・淫乱度60以上です。
 いよりのみ80以上となります。
 
 御琴攻略可能のトリガーはいよりハッピーエンドです。
 いよりのハッピーエンドを見ると昼間のコマンドに「御琴と話す」が出てきます。

 親密度と淫乱度はどちらかがかけ離れた数字になると低い方のパラメータの上がりが悪くなります。
 可能な限り同じくらいの数字を維持しましょう。
 
 行為中の△や○の記号は親密度・淫乱度どちらに関係するかを表しているようです。
 ▽が淫乱度で○が両方、△が親密度が上がります。
 吸血に関しては中毒度も関係してくるようですし、同化度は80が上限のようです。

 同化度が高い方が吸血時の耐久度ダウンの幅が少なくてすみます。
 吸血用パートナーにする場合はこの数字を上げるようコマンドを選びましょう。
 どのコマンドで上がるかは御琴がゲーム中に教えてくれます。

 耐久度がマイナスになっても即廃人になるわけではありません。
 ただマイナスの数値が大きいと廃人になり易いようです。
 
 嫉妬度というパラメータがありますが、この数値の推移が意外と大事です。
 嫉妬度は一度夜這いをした後訪れないことで上がります。
 嫉妬度が一定の数値に達すると嫉妬イベントが生じます。
 具体的には夜這い先選択時に押しかけてくる、誘ってくるなどですが嫉妬時のイベントは
 耐久度を無視して起こるので耐久度がないくせに嫉妬イベントが起きて夜這い→廃人化 の
 一発死展開が起きることになります。

 嫉妬度が上がって嫉妬イベントが起きても無視出来るキャラと
 向こうから押しかけてきて回避不可能なキャラがいるので見極めましょう。

 具体的には嫉妬イベントを無視出来るのは珠希、淑音。
 向こうから押しかけてくるので強制的に夜這いが始まるのがいより、縁、彩美、御琴です。
 嫉妬イベントの発動値はキャラによって違うようです。

 嫉妬度というパラメータがある以上ヒロイン以外に沢山に手を出して回りきれずに
 嫉妬度上昇→強制夜這い→廃人 と言うパターンは避けるべきでしょう。

 御琴の場合やや特殊です。
 御琴は耐久度が大きくマイナスに下回っても廃人化しませんが耐久度が10以下の場合
 夜這いはおろか昼間の訪問も出来ない(これは前キャラ共通)ので嫉妬度がどんどん上がっていきます。
 そうすると耐久度がほとんど無い状態でも強制夜這いが始まるので厄介です。

 御琴は夜這い可能日数が他のキャラに比べて約半分なので集中して夜這いしがちですが
 その分耐久度が回復することも少ないのでこまめにパートナーも訪れて不満度を解消しておきましょう。
 
 通常プレイで全ての夜這いコマンドを使うことが出来なくても全員クリア後に解放される
 「フリープレイ」モードで全コマンドを使用出来るのでクリア優先でコマンドを使用する方が楽です。

 淫乱度、親密度がそれぞれ100を超えると特殊イベントがあるようです。

 以上基本情報はこんな感じです。
 大体ここに書いたことを押さえておけば効率的ではないかも知れませんが
 ハッピーエンドを見ることは出来ると思います。
 頑張ってください。

 以上