■同級生forWindows9x
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☆はじめに
99/8/27に「同級生」のWindows9x版が発売されました。 「同級生」はきわめて有名なゲームですがリリースが平成4年12月と かなり古いため名前は知っていても遊んだことがない人も多いのではないでしょうか。 (今18歳の人は当時11歳?) マップ上で移動先を選んで移動し、移動先で人に出会いイベントが起こる、会話をすると選択肢が出現、 選択肢の選び方で相手の人物(多くは女性)との好感度が変わり、ストーリーが変化しエンディングに至る、 と言う現在遊ばれているゲームの核を作ったようなゲームです。 ビジュアルノベル系が流行っている昨今ですが、「ToHeart」などもインターフェースが変わってるだけで 基本的にはこの系統に入るような気がします。 発売された当初に購入して強烈にはまった私は人物ごとのイベント相関図を作り、 人物別の出現地、時間リスト、イベント毎時間消費リストを作り、嬉々としてプレイしていました。 複雑なダンジョンを遊ぶRPGでは不可欠なマッピングのようなものですね。 面倒なメモですら楽しかったです。 購入当初はFDDの入れ替えが面倒なためにあまり頻繁に矢吹町に行っていなかったのですが それが為に攻略にしくじると言うことが相次いだので当時比較的高価だったHDDの購入すらも決心したのです。 120MBが56000円でした。 「同級生」はエポックメイキング的ゲームとしてゲームの分類を「同級生以前」と「以後」に分けられるほどの 存在でした。 そう言う私は「今更、アレは古くさいよ」などという声にも負けず発売日に購入してきました。 しばらく遊んでみて一応全員分ンディングも観ましたのでレビューなどを書いてみたいと思います。 尚、私はこの前書きでも判るように熱烈なファンなのであまり客観的なことは書けませんがご了承ください。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 注意!! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 当文章にはネタバレと言われるストーリー上の内容が語られている部分があります。 面白味をそぐような部分があるかも知れませんので、気を付けてください。 一応完全ネタバレと思われる部分はそのままでは読めないようにはします。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ☆大まかな説明 「同級生」はこの手のゲームをやる人はほとんど全員名前くらいは聞いたことがあるだろう と言うほど有名なゲームです。 ただ未プレイの人もいるかも知れませんので簡単に説明だけしてみます。 プレイヤーは高校3年生の主人公となって夏休み後半の8/10~8/30まで、 色々な場所に行きそこで出会う人物たちと会話をし、 行動を選択しその行動により登場するヒロインたちとの関係を発展させていきます。 8/30日には最終的に告白する女性を選ぶことになるわけですが、 その段階までに受け入れてくれるようにしなければいけません。 登場するヒロインは全部で14人。 同級生、下級生、学校の先生、街で出会う人たちなどなどです。 マニュアルに載っているのは学校関係で出会う人だけなのですがそれ以外にも何人か登場します。 舞台となるのは主人公が住み、通っている高校のある先負町と 専ら作中では繁華街として描かれている矢吹町です。 町中ではマウス、カーソルキー、テンキーにより直接SDキャラを操っての移動と、全体マップを表示させ、 その中で移動先を選んで行う自動移動の二種類が可能です。 移動先で誰かに出会った場合は会話が発生します。 会話は大概一方的に流れていきますが、途中で行動や内容を選択できる場合があります。 その場合、選んだ内容により好感度の上下、フラグの発生などが生じます。 それがストーリーの展開を決定します。 これ以上の詳しい説明はメーカーのサイトをご覧下さい(^^; ☆DOS版との差違 今回のリリースで初めて「同級生」に触れる人も多いでしょうが私のように旧作(?)を 遊んけれども気になる、と言う人もいるでしょう。 そこでDOS版との違いを書いてみます。 □システムの違い ・移動 DOS版では町中での移動が結構面倒くさかったような記憶があります。 そこでWindows版では右クリックで町中では全体マップが、校内では校内の全体マップが表示されます。 全体マップ中で移動先をクリックすれば後は勝手にキャラクターが歩いていってくれます。 自動移動中に右クリックすれば自動移動はキャンセルされ、その場で立ち止まります。 ・早送り 今回、Shiftキー押しっぱなしで移動時の早送り、Ctrl押しっぱなしで会話の早送りが可能です。 自動移動中にShiftキーを押し続けることで高速で移動が可能です。 ・会話巻き戻し 右クリックかF1キーで開くシステムメニュー内で会話の巻き戻しが可能になりました。 この機能を使えばすっ飛ばした会話中でなにが語られたか判ります。 ただし内容確認のみです、実際に時間を巻き戻すことは出来ません ・日記 「同級生」ではセーブを「日記に書く」と称していますがWindows版では この日記が最大8冊存在します。 ゲーム開始時は1冊しかありませんが様々なイベントをクリアすることで数は増えていきます。 □内容 ストーリー内の変更は大まかに言って二点です。 ・通常の会話 街で出会って行う会話は大まかに言ってヒント、内容自体が今後の行動に関わってくる フラグの役割をするものと、通常の会話に大別できます。 通常の会話は世間話のようなものです。 ここで交わされる内容はDOS版では当時の世相などを反映されていたものがありましたが その部分が変更されています。 ・重要な会話 イベント中のヒロインとの会話、H中の会話などです、 Windows版ではこの部分にかなり手が入っておりグラフィックなどはそのままなのに 全体としてキャラクターの話す内容、心の動きなどが大きく変わっている部分があります。 DOS版そのままというキャラはほとんどいないのではないでしょうか。 真子のイベントは強烈でした(^^; □エンディング 今回最も大きな変更はエンディングです。 DOS版ではかなり適当なその後のヒロインとの生活が描かれていました。 あまり情緒的ではなくまぁエロエロな未来って感じですね。 Windows版ではエンディングが「同級生2」タイプになっています。 つまり「その後の二人~」と言う奴です。 グラフィックは二枚、直後とちょっと未来です。 私は実はこのタイプのエンディングに弱くて凄く好きなんです。 だからクリアしてエンディングが変更されているのを見たときにものすごく嬉しかったです。 しっくりくるものもあれば少し違和感を感じるものもありましたが全体的には満足できました。 グラフィックもDOS版を元にしているものもあれば全く新しくなっているバージョンもあります。 DOS版で「をいをいこりゃないよ」と思ったヒロインは丸替えしてあると思って良いでしょう。 □追加グラフィック 追加グラフィックも何枚かあります。 全員分はありませんが、ちょこっと増えてますね。 「下級生」の時にちょろっと出てくる一瞬に近いものです。 誰かの会話中のちょっとしたハプニングに近いものです。 イベントが少な目だな、と思うキャラにあるような気がしますね。 □グラフィック これは差違とは言えないのですが一応。 当然全部のグラフィックは描き直してあります。 昨今普通になってきたフルカラー系のグラフィックでも やはりエルフだなぁと思えるのが面白いところですね。 ただ書き足しグラフィックは竹井正樹氏がやってないような気がしますが。 これは判りません。 □声 Windows版には声がつきました。 売り文句にあるようにしゃべらんでも良いキャラまでしゃべります。 「同級生2」では「男性の声OFF」が出来たのですが今回は全員しゃべります。 まぁCtrl押しっぱなしで発声はキャンセルできますが。 SS版の「同級生if」もやりましたが声は全然憶えていません。 で、Windows版ですが個人的な感想を言えば極端に違和感のあるキャラはいませんでした。 演技も上手なのでいつもは「しゃべらん方が良い」派の私も気に入りました。 よしこ先生の声がはまっているのでうれしいっす(^^; ☆総合 ・まず DOS版をやりこんだ私ですが、では今回のWindows版を買ってよかったか?と言われれば Yes、です。 ゲームシステム的に古さを感じる、(移植にあたって)おざなりな作りだ、今更同級生と言われても などと一部で言われていますが、今遊んでも面白いです。 システムが古い、不満があるというのは恐らく期間が長いために なにもすることがない日が生じてしまうと言うことだと思うのです。 ただ、「同級生」は昨今の恋愛ゲームのようにオンリープレイが前提のゲームではありません。 頑張ればキャラ相関的に両立しない関係以外はほとんど一回のプレイで攻略できるはずです。 丹念に人物とイベントを拾っていけば大概なにかすることがあるはずです。 オンリープレイという点から同時攻略しなければ攻略できないキャラがいる点を 難易度が高いと言う人もいるかも知れませんね。 ただそれを持って出来不出来を論じることはナンセンスだと思います。 町内を走り回るスタイルも面倒と言えば面倒なんですがかけずり回っている気になるので好きだったりします。 だから移動をメニューにしないでDOS版のスタイルをそのまま使い、その代わり その移動を楽にしたという改良は納得できます。 ・恋愛ゲームとして シナリオと言うことになるのですが、どうでしょう、 正直言って私には客観的に見ることは出来ません(^^; ただなんというか、最近流行のノベルもののようなどことなくほやほやした(?)世界観、 説明、キャラタッチに比べると大分骨太な印象を受けます。 一連のLeafもの、Tactics、Keyのゲームなどと比べるとどのヒロインもしっかりしているというか ゲームなのに存在感を感じます。 あ~ 言葉は悪いかも知れませんがあまりファンタジックな感じがしないんですよね。 無論こんな連中や主人公は荒唐無稽だしシチュエーションにしたってあり得ない内容なんですが それでもなにか生臭さのようなモノを感じます。 エルフの一連の蛭田氏のゲームに共通した臭いのようなモノを感じます。 だからそれが鼻につく人には受け入れられず、 好きになると凄く好きってな状況が生まれるのではないでしょうか。 ・そして・・・ 結局やり終わって感じたことは「これは飽くまでも同級生」ということですね。 懐かしいキャラに出会えて嬉しかったし、私好みのエンディングになってて感激しました。 ストーリーの変更も全体的にまじめというか、かなり倫理的になっているような気がします(^^; この辺はやれば判ると思います。 今回シナリオ、エンディングに細かい修正や大がかりな変更が入っています。 買う前には「勿論買うよ、ベタ移植でも買うッスよ」などと知人に語った私ですが 買ってきてインストールしたときには正直遊ぶ気になるかどうかは謎でした。 まぁよしこ先生だけでも・・・等と思ってはじめたのですが色々変更が入っている上に エンディングが全面的に私好みなものに変わっていて「これなら!」と思いました。 実際問題としてクリアが終わった今、あのエンディング変更がなかったら最後まで遊び通しただろうか? と思います。 考えればいくら思い入れがあっても同じゲームを全く同じように遊ぶことはないですよね? それを考えれば今回の移植は個人的には満点だと思います。 買ってよかったな、と思いました。 一部で不評なエルフのソフトH傾向、私は気にならないのですが その辺が好みの人には今回の変更点は気にくわないのかも知れません。 NiftyserveのフォーラムではこのソフトH傾向が気になる人からは今回の移植版が今一評判が悪いのですが、 私自身はこの改良(<敢えてこう書く)が気に入ったので満足です。 こういう感じ方をした者もいると言うことで・・ ☆おまけ □キャラクターとエンディングについて 以下に書く内容はかなりネタバレです。 マークから下を選択して読んでください 下で「エンディング1」と言っているのが一枚目のエンディング、 「~2」が二枚目のエンディングです。 エンディングがマルチと言うことではありません。 ▼▼▼▼▼ ここから下ネタバレ ▼▼▼▼▼
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