あれは、幼い日の出来事。
 忘れられない、心に刻まれた記憶。
 私と浩之ちゃん、二人の誰にも言えない秘密。
 浩之ちゃんは、覚えているだろうか。
 私は、あの時から期待している。
 私は、浩之ちゃんのものになりたい。。。

 「浩之ちゃん、雅史ちゃんやみんなは?」
 「今日は、誰も来ないぜ。」
 「なんで?」
 「さあな。」
 あれは、浩之ちゃんが仕組んだことだった。
 あの時は、私だけを遊びに誘ってくれたと思っていた。
 私は、何も考えずに 浩之ちゃんについていった。
 前を歩く浩之ちゃんは、公園の薄暗い方へと進んで行く。
 私は、怖かったけど 置いて行かれるのが嫌でついて行った。
 繁った枝を掻き分けて、進んでいく。
 すると、急に浩之ちゃんは止まった。そこは、小さな広場になっていた。
 「浩之ちゃん?」
 周りからは、たぶん繁った葉っぱで 私たちは見えないだろう。
 「あかり、今日はここで遊ぶぞ。」
 「う・・・ ん。」
 その時、私は 浩之ちゃんがちょっと怖く思えた。みんなといる時と、違うように思えたから。
 「私たちしかいないけど・・・ どうやって遊ぶの?」
 木の根元で、何かを探している浩之ちゃんに 私は言った。覗き込むと、何冊かある本から 何かを探していた。
 私は、変な感じがした。本とか嫌いな浩之ちゃんが、何かを探そうと必死になってページを捲っていたから。
 私は、ちょっと離れて 広場の真ん中あたりの草の上に座った。つまらないけど、一人じゃ帰れないから 待つしかなかった。
 そういえば、心臓がドキドキしていたと思う。怖いのと、浩之ちゃんと二人っきりになったのが 嬉しかったのかもしれない。ちょっと、ませていたのかな。
 「あかり・・・ 。」
 気が付くと、浩之ちゃんは 私の後ろに立っていた。その手には、探していた本を持っている。
 「浩之ちゃん?」
 振り向いた私は、私をジッと見下ろしている目に 凍り付いてしまった。
 何をしようとしているのか、私にはその時わからなかった。
 浩之ちゃんの顔は、いつになく真剣な顔をしていた。
 手が、私の肩にかかった。
 私は、ビクッとなって震えた。
 そんな私のことなんて構わずに、私の身体をグッと前に押し倒した。
 固まっていた私は、抵抗することもできずに 押し倒されてしまった。倒れた後も、怖くて起きあがることもできなかった。浩之ちゃんを、見ることもできなかった。
 うつ伏せになっている私の前に、浩之ちゃんは持っていた本を 広げて置いた。そして、私の目に飛び込んだのは 女の人が裸で いろいろな姿をしている写真だった。
 どうして、浩之ちゃんは 私にそれを見せたのか その時はわからなかったけど、私の目は釘付けになっていた。
 私の目の前で捲られていくページを、息を殺して 見つめていた。
 そんな私に、浩之ちゃんは スカートの下に手を入れて お尻を触ってきた。私は、なぜ されるままになっていたのだろう。お尻を触っている手は、熱かったような気もする。
 「ふぅ〜〜〜・・・ 。」
 浩之ちゃんの息が、私の髪をくすぐる。
 お尻を触っている手が、ゆっくりと動いていた。そして、指がパンツのゴムに架かった。
 目の前には、女の人がお尻を広げられたり 指をお尻に入れていたりする写真が。浩之ちゃんは、本と同じ事をしようとしていたのだ。
 私は、目の前の写真に釘付けになりながらも 私のお尻の上で動く浩之ちゃんの手に 神経を集中していた。
 浩之ちゃんの手は、パンツのゴムを潜って 直接私のお尻を触ってきた。お尻の割れ目に、指がきている。
 私は、おしっこの出てくる辺りが ムズムズしていた。浩之ちゃんの手を感じるたびに、ムズムズが増していく。今されたら、死んじゃうくらい恥ずかしい。まだ、小さくて何も知らなかったから 我慢していたのかもしれない。
 もう、本を捲る手は 止まっていた。私のお尻に触ることに、夢中になっていたのだろう。
 お尻の谷間に沈み込んだ指が、お尻の穴に触れた時 私はビクッとなった。だって、う○こが出てくるところだもん。汚いところなのに、触ってくるんだから。
 でも、本では お尻の穴を広げられたり、指を入れたり、その・・・ 舐めていたりしていた。汚いところなのにと思っても、ドキドキしていた。
 そんな私のことなんて構わずに、指に力を入れて お尻の穴を触ってくる。私は、お尻にキュッと力を入れて 抵抗する。
 そうしたら、浩之ちゃんは スッとお尻から手を離してしまった。パンツの下からも手を抜き取ったのが判ると、もう終わりなのかなと 安心した。
 だけど・・・ そうじゃなかった。
 私の後ろに下がった浩之ちゃんは、両手でパンツを一気に下げてしまった。
 驚いて、さらに固まった私を無視して パンツを足から抜き取った。
 スカートは捲られ、パンツを取られてしまった私の下半身は 浩之ちゃんの目に曝されていた。私は、もうどうしていいのか判らなくなっていたんだと 思う。あきらめていたのかもしれない。写真のようにされてしまうんじゃないかって、薄々気づいていた。
 再び、お尻を触ってきた浩之ちゃん。今度は、両手でお尻を広げるようにしてくる。
 「いやぁ・・・ 」
 私は、初めて抵抗の声を 小さく漏らした。
 でも、浩之ちゃんは 広げようとする。緊張して強ばらせたお尻を、広げようとするのは容易ではなかった。
 「くそっ。」
 そう言ったのが、聞こえた。それと同時に手が離され、私はホッとした。
 すると、浩之ちゃんはズボンのポケットから 何かを取り出した。後になってわかったのだけど、それは家から持ち出した”オロナイン軟膏”だった。
 三たびお尻を触られた時、お尻の谷間に 何かを塗られたような感触があった。ヌルヌルしたものがお尻に塗られ、指が動くたび お尻の谷間に入ってくる。いくら抵抗しようと、無駄だった。
 「やめてよ、浩之ちゃん。」
 お尻を振って拒否しても、離してくれない。
 指は、確実にお尻の穴をくすぐってきた。私は、完全にあきらめた。緊張は、いつまでも続くものではなかったし ムズムズする気持ちは増すばかり。それに、浩之ちゃんに嫌われたくなかった。
 指は、お尻の穴の中心に触れると 侵入を開始した。
 「い、痛い。」
 本当に痛かったわけじゃない。初めての感覚が、そう声にさせた。
 私の声に驚いて、動きを止めた浩之ちゃん。でも、それ以上何も言わないのがわかると 再びお尻に触れて指を突き刺してきた。どんなに拒もうと、お尻に塗られた物で滑っている。
 「あうっ。」
 とうとう、お尻の中に浩之ちゃんの指が入ってきた。すごく嫌なのに、それ以上抵抗できないでいる。
 「くぅ〜・・・ 」
 自由になった手が、指が、私のお尻を弄り回す。指が、お尻の中を出たり入ったりする。頭の中では、嫌だ嫌だと思っているのに ゾクゾクして気持ちよかった。
 浩之ちゃんは、一心に行為を続けて 止めてくれそうにない。息を荒げて、私のお尻を弄っている。
 浩之ちゃんの指が、私のお尻の穴を擦るたび 嫌悪感が消えていく。クニクニと指が内を引っ掻き、グリグリと指が回り、チュプチュプと出たり入ったりするのが たまらなかった。
 「ひゃうんっ!」
 私は、いつの間にか 自分からもお尻を突き出したり引いたりしていた。身体全体が熱くなって、私はハアハアと言っていた。
 そんなことがどれくらい経ったのか、私は おしっこがしたくなった。どんどんとこみ上げてくる。
 「ひ、浩之ちゃん。おしっこ・・・ おしっこがでちゃう!」
 私は、浩之ちゃんにおしっこがかかっちゃいけないと思って 大声をだした。
 でも、間に合いそうになかった。
 私は、浩之ちゃんの指をくわえたまま あわてて身体を起こした。お尻の穴を、浩之ちゃんの指がグリッ!と強く引っ掻いた。
 「ひぃやぁぁぁ〜〜〜っ!!!」
 プッシャ〜ッ!
 音を立てて吹き出す、おしっこ。私は、お尻に指を入れたまま 座り込んでおしっこを漏らしたのだ。
 「あ・・・ あ・・・・・・ 」
 私の身体を、ゾクゾクしたものが駆け巡っていた。プルプルと身体を震わせて、わけがわからなくなっていた。そして、ガックリと力が抜けた。
 そんな私を、浩之ちゃんは受け止めてくれた。
 チュプッ
 「あうっ。」
 やっと、お尻から指が抜かれた。それでも、お尻は指を求めるように 開いたり閉じたりしていたように思う。
 「あかり・・・ だいじょうぶか?」
 「う・・・ ん。」
 「ごめんな。」
 「ううん・・・ 。」
 それが、あの場所での最後の会話だったと思う。
 それから、私の汚れをきれいにしてくれて おんぶして帰ってくれた。浩之ちゃんの背中がとてもあったかくて、不思議と お父さんにおんぶしてもらうよりも安心したように思えていたのを覚えている。

 あれから、あの場所には行っていない。
 浩之ちゃんからの誘いもないし、私が聞こうともしなかった。
 もしかしたら、私の知らないところで 他の誰かと行っていたのかなとも思ったけど、たぶんそれはないと思う。だって、いつも私は浩之ちゃんの後ろについて 追いかけていたから。
 私は、浩之ちゃんがあの場所へ行こうと言うのを 側にいて待っていたのに。それも、いつの間にか忘れて 必死に浩之ちゃんの後を追いかけてた。昨日、浩之ちゃんに突き放されて昔のことを振り返るまで ずっと忘れていた。
 今思い返してみれば、あの出来事で 本当に浩之ちゃんが好きになったように思えてならない。
 だから、私はこの場所で待っている。あの時、あの場所へ連れていこうとした このベンチで。
 私は、待っている。浩之ちゃんが迎えに来てくれるのを。
 私は、信じている。浩之ちゃんに想いが届くことを。
 私は、伝えるの。私は、浩之ちゃんのものだった。だから、愛してほしいって。
 ・・・・・・ほら、来てくれた。愛してる人が。