55
この空洞内にいる全ての大アリを倒し、連中が巣穴に運び入れようとしていた物体をよ
く見てみると、それは干乾びた毛皮で全身を覆われた獣の死骸だった。ついでに周囲を
見回してみるが、他に大アリの気配は感じられず、別の巣穴のようなものもない。
君は死骸が人のものではなかったことに安堵しつつ、入ってきた穴を引き返した。
(
71へ
)