466 何十年と海原を駆けてきたのだろう海賊船の老朽化した床は、少し体重をかけるだけ で耳障りな音をたてる。船内に進むほど周囲が静かになりそれが目立ってくることに舌 打ちをしたい気分になったが、波に揺れる船の構造自体が軋む音はさらに大きかった。 それでも足音を忍ばせながら通路を進み、突き当たりにある木製の扉を少しづつ開け てみると、その奥は海賊達が考え無しに溜め込んだような、これといって価値があるわ けでもなさそうなガラクタの収納場所になっていた。その奥にある向かいの壁には扉の 端が見えているが、積み重ねられた物が邪魔でとても近寄れそうにない。君は諦めて 通路を引き返した(424へ) |