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 目の前の角を曲がれば「希少保存物専用庫」の入り口が見えてくるに違いない。そう
思った直後、不意に気配を察して飛び退いたその場所に、幾つもの箱が連なって落下
してきた。長期の保存により不安定な状態になっていた箱があったのだろうか。ともあれ
落下した箱が通路を塞いでしまい、これ以上進む事はできなくなった。再び通路を開くた
めに操作盤へと引き返すしかない。(310へ