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君はアリアルテの依頼を断った。いずれにしろ、この町に滞在する時間はそう長くない。
「そう。それじゃまた違う人を見つけるかぁ……」
アリアルテは残念そうに空を仰ぎ見たが、それでもまだ名残惜しそうで、
「だからってもう薬師が必要になるってことはないわよね?」
君に片目を瞑りながら、彼女は朗らかに微笑んだ。(
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