46 通路が歪んででもいるのか、非常に開けづらくなっていた扉に肩を押し当て 力を込めると、ゆっくり扉は開いていった。 そして君が通れる程度の隙間ができた瞬間、急に抵抗を失って大きく開いた! 支えを失った君が転がり出た先にあったのは、まさしく空。 なんとそこの地面は、扉とその付近の地面を残してほぼ完全に崩落しており、 断崖の中腹から僅かに迫り出す形で残っていた。 君は崖から転がり落ちそうになった身体をギリギリのところで食い止め、死に物 狂いで這い上がった。 かなり危険なところだったが、よく考えればこれが久しぶりに見る外の世界であり、 久しぶりに呼吸する新鮮な空気だ。 見覚えのある光景ではないが、空も森も海も、君が思うイメージとなんら変わる わけではない事から、この世界が決して君の想像の範疇を超えるような異世界 ではないだろうと推測する。 ともあれしばらくの間は、ここから望める広大な森や、その果てに見える海を 眺めて気晴らしに努めてもいいだろう。 少なからず気分が晴れたことにより、HPが1点回復した。 さらに「運点」が減っているのなら、そちらも1点回復する。 これらは今回一度限りのもので、次にこの場所にやって来ても何も変わらない。 それでは再び闇の中に戻ろうか(78へ) |